むかしのこと
ずっと仕事に浸ってた。
自分たちの生活を何とかすることばかりで。
PC、
昔は、遊び道具だった。
創作するために、欠かせないものだった。
同じ志をもつ、ネットの仲間たち、クリエーターさんと、交流するためのツールだった。
もう、10年も前の話だ。
いつしか、時の流れの中で。
私は、社会人に。働かねばならない身となった。
会社勤めで、ほとんとPCに触れる時間が無かった。
音を作ることを、忘れかけていた。このままではダメだった。
だから、会社をやめた。
働いてばかりの生活は嫌だ。
だから、自分でできる仕事を、一から見つけようとした。
作曲をお仕事とすること、一時期目指したこともあった。
だけど、これは僕には向いてない、自分が音を仕事ではなく、好きなように描きたいから。
いつしか、パソコンのスキルを活かした様々な業種にチャレンジするようになり
音楽を作ること、小説をかくことを、忘れてしまった。
PCに触れれば、やらなければならないこと。
日々の生活の糧を、生み出すことに精一杯だった。
創作の余力を見いだせなかった。
1年に数回、思い出したように作曲ツールを触ることもあったが
OSをWinからMACに移したこともあり、作曲当初愛用してたサクラMMLが普段使うPCでは動かない、時たま置き去りにされた古いパソコンを、立ち上げるんだ。
今でも思い出す。
サクラMMLに触れると、楽しかったあの頃。
皆と曲の完成度を競ってた時の頃、自分の音を精一杯表現していた頃。
今も此処にある。
あの頃の感覚。
私は、曲作りを、あの頃の感覚の延長で、していきたいと思ってる。
物語を描いて、そこに音を乗せて、
巡る箱庭の物語も、その周りを巡る、様々な物語の背景を。
音で描いていく。
あの頃。
むかしのあの頃と、おなじ感覚で。
もう、時間も余裕もできてきたんだ。
お願い、またあの頃の感覚を思い出して。
あの頃、同じ場所で語り合った仲間たちと、彼らのような仲間たちと、交流しながら、また自分の音を描き続けていきたい。
私は、僕は、気づいたら、何もなくなってたんだ。
人生の張り合いを、、、本当に自分が成し遂げたいことを。
あの頃の感覚、あの頃の感覚が、思い出させる。
私はあの時、すでに私自身だった。
私は再び、私自身になる。本来の形に。
あの頃の感覚が、蘇ってくる。
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