作曲シンセでの奏法
midi(Windowsのデフォルト内蔵音源で鳴らす想定)での曲データ配布が主流だった頃。
たぶん、自分なりの強みが最も活かされてた時期だったと思う。midi上の演奏パラメータを入念に調整したことで、ずば抜けていい音を出せてた。あくまで周り皆が内蔵音源()…という範囲内でだけど。奏法で扱うパラメータも主に3種類くらいで、かなりやりやすかった。
が、徐々に扱うデータ量が増えたことで、今ではmp3やwavとか高音質なサンプリング音源そのもので曲編集できるようになったから、midiでパラメータを弄る奏法より、音源の品質如何で勝負することが多くなったみたい。midiじゃそれこそ話にならんくなった訳で。
まぁ、バイオリンとか特に、内蔵音源の機械的な演奏よりはるかに、はるかに生演奏の方が素晴らしいからなぁ…
しかし、音源が手元になければどうするか?
自分でバイオリンを弾くか、何処かから良い音源を探すか。
或いは、バイオリン音源の最適な設定と奏法を、現代の多機能なシンセの演算で割り出していくか…
うちのスタイルだと…作曲ソフト(シンセ)上で、機械演算を割り出す方向に手が伸びる。midi時代の癖、当初より自分の強みは音源を選ばない譜面作り!と思ってるから。
今、普通にmp3音源で公開してる素材も、midiの内蔵音源で調整した譜面をLOGICに差し替えてるだけ…
midiのまんまでいい音出せまっす(。0 _ 0。)ノ
でも、midi上だとどうしても限界があって。
バイオリンを、実際に弾いてると、単にドレミファソラシドだけじゃない。
ドからレになる音でも
レガート奏法、
スタッカート
ピッチカート
トレモロ
スラー
そこに
ビブラートの強弱。
エクスプレッション。
残響音など。
多彩な変化が加わる。
音の鳴らし方が、ものすごい種類あって、それが全て同じ楽器から鳴るのだが、奏法の場合分けを定義することで、音色の響かせ方をガラッと切り替える設定をそれぞれで出来るようになる。
言わば奏者の表現スタイルの癖だな、同じ楽器でも演奏の仕方が全く異なることになり、それぞれのパートで様々に違う表情を見せてくれる。
それほどまでに、楽器を奏でるのは奥が深い。
midi上の機械的な音は一定で、表情の希薄な、平たいもの。
普通にビブラート鳴らしただけでは、三次元だとお話にならないで終わっちゃう…
ここを、どうにかしなくちゃいけない。
さて、ならば現代の多機能なパラメータ設定に向き合うぞと。
(おもむろにEXS24を取り出す)
これは、logic上で行う最初の楽器設定みたいなもん、チューニング、奏法の癖を入れ込む、様々なパラメータと数値を、把握して、調整しなければならない。
鬼門だな。
これ、初期状態でもそれなりの音は出るけど…リアルに通用させるには、こいつをマジに「演奏」させられるよう調律しなくちゃ!
メモはコラムに2個3個書いてたが。はてさて、まだこんだけじゃ不十分みたいだ。
まず重要なのがビブラート。ここの設定をさらに作り込む。
そして、スラーとかはポルタメント(グライド)の設定。
最後に、スタッカートとレガート、トレモロ、ピッチカートの切り替えを可能にするトリガー設定。
手間を惜しんじゃいけねぇ、大切な作業だな…
調律の備忘録でも、またコラムに追加しようと思います。
CDの企画もあり、やはり音の表現をそれなりのレベルに持っていかにゃ、胸を張って納品できんからなぁ(o _ o。)