死がすぐそこまで来ている
ただれた皮膚。
焼け落ちた野原。
荒れ狂う放射線。
都市部に連なる灰色の墓標。
呪われた人。自分。
死がすぐそこまで来ている。
もうダメだ、間に合わないかもしれない。
たまにそんなことを思う。
これまでの負債を全て背負わねばならぬ。
誰が手を貸してくれる?
いる。いる。いる。
たまに自分を呪いたくなる。
あまりに不完全すぎて、土を前に跪くのみ。
何にもできやしない。逆に土に食われて死ぬ。
これまでの常識が、農作物を育たなくする。
土に従えば、世の中の負債を全部認識することになる。
精算、精算。死がすぐそこまで来ている。
土は応えてくれる。
愚かな自分を包み込んでくれる。
もうそれだけで十分だ。
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