嘘の代償

嘘の言葉は、自らを崩壊させる

嘘を放った存在には、常に矛盾がつきまとう、危険な言葉。
嘘を孕んだ存在は、矛盾によって自らの居場所を無くしてしまう。

例え善意であっても、嘘は自滅の言葉。

嘘は、それを隠すためには、さらな嘘を重ね続けなければならない。
嘘を重ね続ける、しわ寄せの連続。矛盾が膨れ上がる。矛盾とは存在しないことの証明。
それは倍に倍に膨れ上がり、最後には放った存在のもとに返ってくる。
そのとき、存在しないことの証明が嘘自ら為される、「自分のついた嘘の世界」そして「嘘の上に成り立っていた全ての存在」が消え逝くことで、矛盾が精算される。

根本が嘘で出来た世界の上では、全てが、徒労に終わってしまうのだ。

 
だから、嘘の言葉は自滅の言葉。破滅の罠。
嘘に乗っかってはならない。そうなっては、自らも何れ消されてしまうであろう。

  
 
物語でもそう。存在し得ない嘘の世界は矛盾だ。
ついには、その物語の存在自体が忘れ去られてしまうものだ。
最初から存在してなかったみたいに。記憶にすら残らない。

それが、嘘の代償。

 
真実に向き合うことが生きる強さだ。

物語を編む時、よくよく吟味する必要があるのは、この部分。
物語は「演ずるもの」「それを見るもの」そして「場」によって編まれる。
嘘は、物語の「場」においてはけっして存在し得ない。決して。


“嘘の代償” への2件のフィードバック

  1. […] 教えるんじゃなくて質問してく。 そして、こういった矛盾に行き着いたら ⇒ 嘘の代償 […]

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