想い出の一粒
あの一粒の想い出から
何十年、何百年経った時、それが今、どのようになっているのか。
それは想い出の場所だったり、その時聴いた音楽だったり、あの頃の香りだったり。
そして、その場所で食べた料理だったり、当時あの頃にとれた葡萄で仕込んだワイン。。。
何十年、何百年と経った今、それらは一体、どのようになっているのだろうか…
こちら別件で、発酵と腐敗というテーマについて執筆をしておりました。
その想い出のひと粒が、乳酸菌の瓶のように。
いつまでもいつまでも発酵し続ける状態で、年数を重ねる時。
永年の熟成を経て、何十年、何百年もの時を過ごしてきた、あの想い出のひと粒。
それが今、目の前に、目の前に。ほら、更なる輝きを宿して、ココに残り続けてるのだと!
あの頃、私たちが過ごした時間とは、こんなにも価値のあるものだったのだと!
当時を振り返りながら、感慨にふけるのです。
よく、50年物のワインとか、100年以上前の梅干しとか。
いつまでもいつまでも残り続けるものってあるんだけど。
本当の意味で、ヴィンテージものの味わいを理解できる者は。
実際に、その場所で、その時とれた作物で、それを仕込んだ人たち。
当時の記憶を、直に思い出せる人たち。
そして、彼らの想いを真に理解しようとする者たちだ。
昔を偲びながら、当時良く聞いていた音楽を鳴らしたりして。ほら、時間があの頃に巻き戻る。私たちのこれまでの史歴が、ヴィンテージワインの1本に凝縮されてるんだ。
想い出のひと粒が、いつまでも輝きを放ち続けるには
この発酵という宇宙の仕組みを再現すればいい。。。
永遠の星々が正しい位置に並ぶ時…
想い出の一粒の中に、当時の、永遠の宇宙の形を再現し、アーティファクトとして保管しておくんだ。永遠の宇宙の形とは、あの日あの時あの場所で偶然に合わさった、すべての存在の記憶。時間が経つ程に、その輝きを研ぎ澄ませていく然るべき小宇宙の組み合わせを、一粒に全てを込めるんだ。
それによって、当時の想い出の一粒は、いつまでもそこに残り続ける。
いつまでも残り続ける場所
いつまでも残り続けるお酒
いつまでも残り続ける音楽
いつまでも残り続ける神話
いつまでも残り続ける記憶
全ては、記憶として。
そう、その記憶さえ理解すれば、その一粒を、当時の一分一秒の想いに至るまで汲み取れたなら、
当時の小宇宙のレシピは、現代に沿った在り方で、正しく再現できるんだ。
いつでも、その想い出のひと粒は、再現できるんだ。
このことこそが、かつての文明の愚かな結末…
水底に沈んだ古代アーティファクトの存在を遡って…
代々根づく太古の木、古代の化石、原石からなる小宇宙の
この星の記憶を、価値の真髄を、真に理解を深める鍵となる
星が奏でる
想い出の一粒
未だ底は闇。
深淵の闇。
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