夢での剥奪

人間の住む場所に、兵隊さんが押し寄せてくる。
強制連行、強制連行って。なんか立ち入り禁止区域になるとかなんとか。

べつに、一時的なそれはどーでもいいんだけどさ。
所持品全部撤収って、どうかしてるよね。

住民全員の遺産を強奪する気なんだろうか?
かつての時代の農地改革みたいな…する気だろうか。
平等に分配って、誰が誰の持ち物なのか分からなくして。

でも、やっぱりお偉いさん方ごっそりくすねるんだヨね?

 

ああ、記憶の鍵はどこに託しておこうか?
何だか、人間に託すのは難しいみたい。
住民全員が身体検査受けてたから。
それを掻い潜るのは、かなり骨が折れる気がする。

記憶は、自分自身が持っていないと100%の意味を成さない。
「自分」以外の誰にも解読できない暗号みたいなのも含まれるから。
他人に渡っても、100%の価値を引き出すには至らないだろう。。現状よくて2割
その使い道を理解しようと、必死にならねば。知恵の輪を解くみたいに。

 
愚かなの。
やっぱり国という存在は
政策という、独りよがりな行動は。

全くもって最善じゃない、愚かなの。
遺産の平等分配によって、あるべきモノがあるべき場所になくなり、総合的な資産価値が激減しちゃうの。

 

 

ああ、記憶の鍵は、いくつにもトレースできるか。
やっぱり、数が必要。
それで、託すところも、たくさん。たくさんなの。

 
本って、すごいよね。
たくさんの人に、記憶の鍵を託すことができる。
それ以上に、人の範囲を超えた、何らかの世界にも波及してく。

もし自分が、記憶を奪われても。
その本さえあれば、誰かが思い出してくれる。

 
本…か。。。


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