木彫りの熊

夢の中で、過去のレールに乗っていた。電車。
故郷から遠く離れて、海を越えて電車で旅した「過去」

四東もごちゃまぜの駅。
帰り道はどこかに続いている。
そんな過去の夢。

 
過去のレールを辿って行くと、途中で線路が途切れていることに気づく。普通の道に続いている。
もう今では使われなくなったのか、駅は無人で使われてない。封鎖されてる。周りは緑で囲まれて。

でも、過去の電車は其処から出発しようとしていた。
線路が途切れているのに。これは、もとある線路の場所に戻す必要がある。

そこで線路の分かれ道を調べて、順路を戻そうとした。
でも、予測したルートが間違っていた。道に投げ出されてしまう電車。
いったん戻らなければ、修正するのが大変。

 

電車は、定められたレールの上を走り続けるだけなんだなって思った。
その時は、レールの上に戻さなければならないと思ってた。でも投げ出されてもきちんと走ることができるんだなと。

路面電車? 路面電車。

 

その場所を抜けて、小さいころ良く着ていた図書館の近くに飛んだ。
2階から見える景色は、都会のビルと大きな淀んだ色の池、
その池の見晴台に、木彫のオブジェが立っていた。

最初は木のオブジェと思ってたら、よく見るとその1塊の木に、何種類化の動物の姿が模られていた。

木彫りの熊。。。他に雌ライオン、狸? そして猿もいる。
過去の時代に彫られたものだそうだ。こんな大きな木を、さも自然な杢目のように掘り当てるとは。
そう、木をくりぬいた幹の中身が見えてなくて、漆黒色に、そのまま幹の色で型どられていたから。

「これはどうしてココにあるんだろう? なにか知ってる?」

 
2階にいる、昔一緒だった知り合いの同級生に訪ねてみた。

「昔からココにあるんだよ。あの木彫は、そういうものなんだなって思うよ」

ふーーーん。。。

 

ぱっと見はただの木の幹なのに、ああやってよくよく見たら動物たちの姿。
なんでかなーとか思ってた。

なんとなく鎌倉から室町時代の感じがした。

んー、脱線脱線。

 

そういや昨日はこの場所で待ち合わせをしてたんだ。
古くからの友人と。

でも場所が曖昧だったのか、移動手段の自転車を置いていた場所が。。
おかげで、合流してタクシーで待ち合わせの場所に向かった後、自転車をとりに戻らなくちゃいけなかった。

だいぶ荒っぽい運転だったなぁ、たくしーさん。
早く付いたし、早く降りたかったからお釣りもらわず直ぐ降りたよ。

「おつりはいいです」
「はいよ」

Tくんとは、自転車と空とでうちの自転車の場所まで戻っていった。
ちょうど図書館のあるあたり。

そこから街に遊びに行こうと思ってた。電車で?

そうだ。図書館の辺には駅があった。その駅のイメージがちょうど夢に反映されてるかのようだ。
現実ではその駅からはつながってないはずの県外にも、たしかルートが繋がってたんだ。

その駅から街にも行けた。
その駅から県外にも行けた。
その駅から田舎にも行けた。

その駅には図書館がある。

2階から見える風景に、木彫りの熊の動物たち。
そこから池と都会のビルが絵画のように写っている。葛飾北斎の絵に似てた。

あの駅は、過去に使われていた線路のルートに繋がっている。
過去のれーるから、あの駅に向かおうとしたところで脱線した。
それは、先のルートを予測だけでよく確かめもせずに進もうとしたからだ。

修正は大変だった。いったん戻らなければいけない。

 

戻ったら、
次。駅。
図書館。
木彫りの熊。
古くからの友人。
タクシーの暴走。

空飛ぶ練習。街のショッピングモールを空で駆け抜けていた過去の夢。
空は、自分の意志で飛べる部分と、風に流される部分とある。でも幾分早い。
確実に行くときは、極力地に足をつけて移動している。スピードは遅いが。

 

過去バラバラに見た3日分くらいの総集編、
夢は、それを見た時に過去の情景まで思い起こさせる。

みたい。


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