Linux mintの初期設定・使い方
(2019.11.02執筆 ⇒ 2022.05.24修正)
Linux mintの公式サイトには、日本語のマニュアルが用意されてるのでDLして目を通しておくと良いかもしれません。⇒ Linux mint 公式マニュアル(日本語)
Linux mintのOSは、初期の設定方法がwindowsやmacとは違い「ターミナル(端末)」(Ctrl + Alt + Tで起動する)で文字列を打ち込んで...というのが主流なようです。(もちろん設定画面からも普通に行えます)

最新のパソコンに慣れてしまっていると、真っ黒な画面に文字を打ち込んで操作って。すご〜く原始的で、分かりづらくて、ハードルが高いように思えます。 しかし、特定の文字列をそのままコピーして貼り付けて!っていう操作を覚えると、マウスとは比較にならないほど、ものすごく操作が早いのです。
どなたでも使い慣れたら、徐々にターミナル操作に移行するかもしれません。 最初は不安かもしれませんが、ようは慣れが肝心というところでしょうか...私は今の時点で全く慣れなくて、早くもFilerとかエクスプローラーが恋しくなっておりますっl(そっちでも使えます)
Linux mint インストール後、初めにやること
初期設定では、インターネット環境が必須です。だいたい1GB行かないくらい通信しますので、wifi環境があればそちらで。- ファイアウォール機能のONを確認する
- 公式リポジトリ?を日本のサーバーに設定する
- 更新プログラムをアップデートする
- 標準の日本語フォント・日本語化パッケージをインストールする
- キーボードの日本語入力を確認する
- Firefoxの検索エンジンをDuckDuck Goに変更する
- システム ⇒ ウィンドウ操作の設定を最適化
- システム ⇒ デスクトップにゴミ箱を表示
- システム ⇒ スクリーンセーバーを完全無効に
- 標準フォルダ名をアルファベット表記に変更する
- etc/fstabファイルに、noatimeを追記する
だいたい最低限やることの優先順位。
エキスパートの方はこちらを見るのもよろしいかも。他の専門的な所もカバーしてるので。取捨選択で。
⇒ Linux Mint: インストール後やっておくべき 30 選
私のページでは、これより初心者の視点から手順を追っていこうかと思います。
私自身がLinux初めてだったので、覚え書きとしてメモ。
ファイアウォールの設定を有効にする
まず最初に、ファイアウォールの設定が有効になっているかどうか確認します。重要なセキュリティに関する部分。 もしかしたら初めはOFFになってるかもしれないので念のため。mintメニュー ⇒ システム設定 ⇒ ファイアウォールより

画面のとおりStatusを有効(緑)にして、"Incoming: Deny"、"Outgoing: Allow"とすればOKです。
公式リポジトリ?を日本のサーバーに設定する
次に、公式リポジトリを日本のサーバーに設定します。(主なソフトウェアを、何処のサーバーからパッケージDLするか? といった設定)スタートメニュー ⇒ システム管理 ⇒ ソフトウェアソース ⇒ 公式リポジトリで設定項目に行けます

だいたいこんな感じで。

ミラーサーバーは、その時の回線状況の良い所を選ぶとGoodかと思われます。
更新プログラムをアップデートする
公式リポジトリを設定した段階で、キャッシュが更新されました。このまま端末を起動(Ctrl + Alt + T)して...以下のコードをコピー(Ctrl + C)⇒ 端末(ターミナル)上で貼り付け(Ctrl +Shift + V) ⇒ ENTER押します!
sudo apt update && sudo apt upgrade
更新プログラムを起動するためのコード。

この状態でENTERを押すと、端末が動作を読み込んで反応を返します。
あ、パスワードの入力が求められましたので、インストール時に設定したパスワードを打ち込んでENTERします!

で、更新ファイルの確認が表示された後、〜〜〜だけのディスク使用量を消費するけど、いいかい??みたいな反応が返ってくる。 いいよ〜(。◕ ∀ ◕。)ノ ってことで「y」を押してENTER押します!

更新が始まりました。端末上に動作状況のレポートが走ります(' '*)
うん。見た目の表示を捨ててる分、更新に集中してる感じです。良いですね〜。
回線状況によっては時間かかると思います。のんびり待ちましょう。

インストール直前の状況。この表示が終わったら更新完了です!
え?終わったの?? っていうくらいあっさりした反応。そんなもんです(' '*)
標準の日本語フォント・日本語化パッケージをインストールする
日本語公式サイトが古い18.3.verのまま止まってるので、最新版のmintは日本語フォントと日本語化パッケージを手動でインストールしなければならない。やってみましょう。以下のコードを端末に打ち込んでENTER、後は画面にしたがって進むだけです。sudo apt install fcitx-mozc language-pack-ja language-pack-gnome-ja fonts-takao-gothic fonts-takao-mincho fonts-takao-pgothic fonts-vlgothic fonts-ipafont-gothic fonts-ipafont-mincho libreoffice-l10n-ja libreoffice-help-ja firefox-locale-ja manpages-ja thunderbird-locale-ja kasumi poppler-data cmap-adobe-japan1
もしmint19.3以前の場合、こちらも追加でインストールします
sudo apt install fcitx-config-gtk mozc-utils-gui fcitx-anthy ibus-mozc ibus-anthy ibus-gtk ibus-gtk3 fcitx-frontend-qt5 fcitx-config-gtk2 fcitx-frontend-gtk2 fcitx-frontend-gtk3 fcitx-frontend-qt4 fcitx-frontend-qt5 libfcitx-qt0 libfcitx-qt5-1
こんな感じで。そろそろ慣れてくるでしょうか。うーむ。。。

※画像撮影の頃は旧バージョンのため、最新版(2022年)よりも文字列が長かった。
キーボードの日本語入力を確認する
ここまでの更新が完了したら、念のため再起動します。で、試しに検索バーで日本語を入力してみますか。打てた???
。。。。私は打てませんでした(o _ o。)
aaaaaaaaaaaaaaa
かなを切り替えようとしても、日本語入力できない。
どうやって日本語入力するの? といった壁にぶつかります。解決策!
Fcitx設定を開いて、かな入力切り替え方法を確認

スタートメニュー ⇒ 設定 ⇒ Fcitx設定を開きます

たぶん最初にこんな感じの画面が出てくる。 直接入力が日本語キーボードに対応。説明文通りですね。

上部の「全体の設定」タブを選択すると、こんな画面が表示されます。
入力メソッドのオンオフという項目がありますね。ここの右側のボタンスペースをクリックして、キーボードの「カタカナひらがな/ローマ字」ボタンを押してみます。 「Hiraganakatakana」で登録されました(' '*) これでOK。設定画面を閉じる。

うん、キーボードの「カタカナひらがな/ローマ字」ボタンで、かな入力切り替えON/OFFができるようになりました。
無事に直接入力とひらがな入力の使い分けができましたね。おめでとう!
なお、Shiftキーで大文字小文字の切り替えもできてました。
フリーの日本語フォントを登録してみる(おまけ)
本題から逸れますが、一つおすすめのフォントを紹介します。「雑念の塊」さんと「chiphead」さんが作成されたという幻の日本語フォント。DLはリンク先のリンク先より探してみてください。⇒ 日本語フォント「しねきゃぷしょん」

DLした.ttfファイルを開くと、サンプル文字とインストールボタンがあるので押します。

システム設定 ⇒ (外観) ⇒ フォント選択で、例えばデスクトップの表示フォントをこちらに変えてみる。
ちなみにフォントをなるだけ統一する方が、メモリ使用量を節約できてお得です。

変更後、なんとも可愛らしいデザインの文字がお迎えしてくれました。ミントちゃんがさらに素敵に(' '*)
システム設定について
以降はLinux mint Xfce版の画面になります。他のバージョンだとやや設定箇所が異なるかも知れません。システム設定については、だいたいの意図を察してもらえたらOKです。
システム ⇒ ウィンドウマネージャーの設定を最適化
Linux mintのデスクトップ画面では、Altキーとマウスを操作したとき=ウィンドウ全体を動かせる標準設定になっています。 しかし、今後使う主要ソフトによっては「Alt」キーで操作する機能が使えなくなる恐れがある。(私の使ってる音楽制作ソフト「REAPER」もそうでした)なので、システム設定 ⇒ ウィンドウマネージャー詳細 ⇒ アクセシビリティタブにて「Alt」キーでのウィンドウ操作を、別のWindowsキー「Super」に変更することを強くおすすめします。

加えて、ウィンドウ ⇒ 配置タブから窓の開く位置を「マウスポインタの下」などに変更するといいかもしれません。ファイラーを複数開いた時に重ならなくて済むので。
参考 ⇒ Linux Mint 基本的な使い方
デスクトップにゴミ箱を表示する
システム設定 ⇒ デスクトップ ⇒ アイテムタブより。
デスクトップにゴミ箱が表示されることの安心感(' '*)
アイテムタブの下の方にスクロースバーがあるので、画像の辺りをスクロールしてみてください。
ゴミ箱やリムーバルディスクなどを表示できるチェックボックスを発見できます。
システム ⇒ 電源管理 ⇒ スクリーンセーバーを完全無効に
システム設定 ⇒ 電源管理 ⇒ セキュリティタブより、全ての項目をOFFに設定します。 スクリーンセーバーは無い方が使用メモリ節約できます。スリープ時の無駄を省いたほうが安心です。
標準ブラウザ「Firefox」の設定
Linux mintでは、標準のインターネットブラウザが「Firefox」に設定されています。Firefoxの検索ツールをGoogleに設定する

⇒ https://www.linuxmint.com/searchengines.php
上記のアドレスにFirefoxでアクセスします。このページの下の方に行くと、検索エンジンを切り替える項目を見つけることができると思います。
※追記(2021.01.20)。こちらの記事より、DuckDuckGoという検索エンジンとの併用が公平性に優れる。スマホの検索設定においても同様でしょう。
※追記(2022.05.24)。ここ数年の非常事態に、Googleが国際的な犯罪に加担していたことが明らかになりました。情報操作や検閲によって意図的に誤った情報がトップに表示され、一般市民が混乱に陥りました。ユーザーが一極集中すると、犯罪組織に買収されたときの危険度が高まる。今後も注意が必要そうです。
以上のことから、2023年現在はDuckDuckGoでインターネット検索を行うことを推奨。知名度低いので。
集団でこういった「単一」に依存しない心構えが後々のリスク分散に役立つと思われます。
《Firefox ⇒ 設定 ⇒ 検索タブより》

Firefoxのその他設定
初期の設定ではプライバシーの問題がありますので、オプション画面から該当項目のチェックを外していきます。Firefoxのバージョンで項目も変わってくると思うので、自分で確認して設定してみてください。
一応、参考画像は載せておきます。
Firefox ⇒ 設定 ⇒ 一般タブより ブラウス項目

一般⇒ブラウスの設定は、色々チェックを外すほうがムダがない気がする...
Firefox ⇒ 設定 ⇒ 一般タブより Firefoxの更新

Firefoxの自動更新を無効にする。手動でやりたいので。
2021年前後のアップデートは、情勢の混乱も相まって改悪だと感じる人も居る。
Firefox ⇒ 設定 ⇒ プライバシーとセキュリティタブより 許可設定

プライバシー・セキュリティタブより、位置情報やカメラ、マイクなどのアクセスを拒否に変更。
これらはセキュリティの観点でブロックしておいたほうが安全。
Zoomなどで使用する場合、例外サイトにzoomのurlを追加しておきます。
Firefox ⇒ 設定 ⇒ プライバシーとセキュリティタブより Firefoxのデータ収集について

Firefoxに統計情報を送信しないようにする。
ホームディレクトリ名をアルファベット表記に切り替える
ターミナルで操作する際に、ホームディレクトリ名をアルファベット表記にしておいた方が記述しやすいです。 ターミナルの操作は不慣れだと思いますが、始めのうちにホームディレクトリ名をアルファベット表記に切り替えておくと後々助かると思います。LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update

「Dont ask me again」にチェックを入れる(チェックを入れないと、PC起動の度に切り替え設定が出てくる)
その後「Update Names」を押せばOKです。
ファイルのアクセス日時を更新しない(noatime)に変更

これはSSDの寿命を伸ばしたり、システムの速度を速めるのに効果が有ります。
個人用のパソコンで使う場合、ほぼ間違いなくnoatimeを追記した方が良い。
Linuxシステムのroot/etcディレクトリを右クリックからroot権限で開き
/etc/fstab
の場所のファイルをメモ帳等で編集、"errors=remount-ro"の記述の後ろに",noatime"を追記します。
【記入例】
# / was on /dev/sda2 during installation
UUID=00000000000001111111111111 /
ext4 errors=remount-ro,noatime 0 1
詳しい解説
⇒ ディスクの読み込み速度を改善するには
⇒ ArchLinux fstabの解説
おわりに
以上で、Linux mintの初期設定は完了!最低限の機能が揃ったパソコンになりました。次は、Linuxのおすすめアプリを入れて、自分好みにカスタマイズしてみようと思います。
続き ⇒ Linux おすすめソフト・アプリ一覧