使用機材について

(2022.11.16〜)

PCを活用した作曲活動や、音源構築など。
これらの機材を選んだ理由、使用感を書き置きしてます。

使用機材一覧

PC:
ThinkPad x270(2020〜)
RAM:
16GB
SSD:
2TB_SATAⅢ
スピーカー:
Creative Pebble v1(2022〜)
OS:
LinuxMint
DAW:
REAPER + Kontact + Sforzando(on Wine.5.7~ & LinVST.2.8~)

PC:ThinkPad x270

2017年リリースのThinkPad X270。

ThinkPad Xシリーズだとx270までが、SSDストレージを始め、PC内部のメモリとバッテリーの交換が効く最後のバージョンです。 この中で最新のx270だけが唯一TypeCのUSBから給電ができるので、モバイルバッテリーとの併用ができます。 また、intelのCPU開発の舵取りが2017年第7世代までは消費電力の削減に注がれていたので、バッテリー持ちの良さが期待できます。

ThinkPad Xシリーズは、それまでのx230?〜x270のバッテリーパーツが共通して使いまわせるので、在庫切れの心配も少ないことから、非常に長く使えるパソコン。年々、取引価格も安くなっていってることにも注目。2022年時点で、だいたい2万円前後くらい。

参考 ⇒ ThinkPad x270 ヤフオク


なお、この2017年世代のPCが一つのターニングポイント。 x280以降になると、メモリもバッテリーも取り外し不可となり、バッテリー消耗と共に持ち運び機能が死ぬ。 さらに第8世代以降のCPUは見かけの性能は軒並み上がりますが、動作コストも上がってる点に注意が必要です。


肝心のDTM方面ですが、PCの外部設計は音楽向けに作られてません。 内蔵スピーカーが携帯の内蔵スピーカーレベルの音質。まぁ、外付けスピーカー前提なら問題ないですが。 そして画面もそこまで大きくない。プロジェクトの大画面編集に慣れてる人は、別途大画面ディスプレイを繋げたくなるかもしれません。

良くも悪くも、最小コストで動作できる点において最も優れたパソコン。 人工物の適さない自然の暮らしにおいて、モバイルバッテリーと簡単な充電でも賄えるx270は、PCを使うなら第一候補の選択肢でした。慣れたら快適。電力コストはDTM(音楽制作)で平均5w稼働です。

現在だと、他に良い選択肢はある? 参考程度。

RAM:16GB

音楽制作を主に行うことから、メモリは各音源の音声ファイル(だいたい.WAV)の読み込みが大部分を占めます。
DAWソフトに主力のピアノ音源を読み込むだけで2GBは専有することと、出来る限り6割程度のメモリ消費で抑えるべきことを考えて、16GB(6割で10GB分)くらいが適切と判断。。現状8GB(4.8GB)でも足りてはいます。ちなみにOSがLinuxの場合は、起動時のメモリが0.3Gbくらいなので、ほとんど気にならないレベルです。

逆にOSがWind○wsだったりすると、年々バージョンが上がる度に、起動だけで莫大なメモリ(3GBとか5GBとか)を消費しだすので、普通に最新式のパソコンにはもっと必要かもしれません。ありえん。

SSD:2TB_SATAⅢ

データ保管庫。内部ストレージのことです。SSDストレージ。

規格が、一昔前のSATAⅢであることが重要。X270のパソコンは、SATAⅢ規格のストレージに最適化されています。 読み込み速度において、無理なく速い...という基準です。これより一つ新しいNv規格だと、SSD内部に熱が篭って逆にパフォーマンスを落とす懸念もあるようです。

容量は、当時の最高2TBを用意しました。
これは後述する「Komplete13 ULC」の音源データを全て保管するには、なんと1.5TB以上もの空きを要するため。本気か?と疑うレベルですね。。
ただしストレージ内部のデータは、できるだけ最大容量の半分を超えない。。。ことがPCのパフォーマンスとデータの持続性に繋がってくるので、2TBのうち1TB以内で上手くやりくりを行うのがベスト。つまり、馬鹿正直に音源データをストックするのではなく、使わないデータを切り捨てる潔さも必要でした。

なおSSDは昔のHDDに比べ、物理的な衝撃に強い分、データの長期保存には懸念があります。 重要なデータは、SSDストレージと併用してHDDにもバックアップをとることが推奨されます。

スピーカー:Creative Pebble v1

2022年現在、Creativeから最新版のPebble v3がリリースされておりますが、ここで取り上げるのはv1です。初期の4w出力のスピーカーです。 これはUSB給電とアナログ端子の両方をパソコンから繋ぐことで音が出ます。有線接続なのがポイント! 有線だと音質の劣化が少ないのです。 v2だとUSBデジタル端子でも接続できることから、音質の劣化が無い。。とのことですが、出力が8w~16w...の消費電力コスト?を考えて、出力半分のv1を選びました。v2だと普段の3~4倍ですからね。重い。音の違いはよく分かりません。

ちなみにv3はBluetoothという不要な機能を盛り込んでるので除外になります。

このスピーカーは、他社の廉価版スピーカーと比べて、音像のリアリティ(特に低音)が段違いに良いです。ピアノの曲なんて、目の前で演奏してると思わんばかりでしたから。。

楽曲のCD音質のWAV(44100Hz_16bit)と、256kbpsに圧縮されたmp3音質の違いが、はっきりと分かります。 ハイレゾのWAVは言うにも及ばず。。現在の音源サンプルの基準は48000Hz_24bitの規格なので、聞き分けは十分カバーできる範囲と思えます。早速x270の内蔵スピーカーとは比べ物になりません。価格帯が上の他のBluetoothスピーカーをも音質面で凌駕していました。低出力と低価格帯なのを感じさせないほどに、音像がリアルで素晴らしい。

低音域の繊細さを兼ね備えた最小限の動作コスト、コンパクトサイズ感から、まぁ私にはコレだよね。。。という最終選択となりました。


現状を見てのバランスが、一番だと思えます。

OS:LinuxMint

OSとはWinやMacなどの、パソコンを動かす基本のシステムのこと。しかし今Linuxの派生OSしかまともな選択肢が無くなってしまいました。
一般のOS(Win、Mac)は常用する価値が目減りする一方。起動時の多大な消費メモリしかり、バックグラウンドの様々な監視システムしかり、サブスクの出費や動作コストしかり、WinもMacもOSそのものがスパイウェアであると、はっきり認識する必要が出てきてます。

一般の方にとって、このシステムの壁をぶち破る勇気は、並大抵ではないかと思いますが。 そもそも一般的に広まっているシステムというのは、大部分がユーザーを企業の管理体制下に置いて搾取することを目的に作られたものです。 この一方的な搾取を跳ね除けるのに、OSをLinuxベースで構築してみる度量が必要です。パーツはネット上に転がってます。

解説メモ ⇒ WindowsにLinux OSをインストールしよう


悩ましいですね。
機械の良さというのは、一度築き上げた有用なシステムを他人と簡単にシェアできることなのですが。 有用な???こうもユーザーに莫大なコストを背負わせるシステムが蔓延するとあっては、社会全体の正気度を疑いたくもなりますね。

すべての機械は、人間や他の生命が持つ機能の代替え品でしかなく、本家と比べてあらゆる機能が欠落していることを常に自覚しなければなりません。 なのに与えられたものに甘んじるばかりの人種は人としての尊厳を失っており、ふと機械のほうが優れているように映ってしまいます。枠に囚われるのは機械だけが持ちうる欠陥です。

人間である以上、道具の是非は自分に最適化するまで徹底的に検証し、自分自身で体感し、既存の概念の一切を打ち捨て、自分なりの扱い方を構築してこそ、それの真価を発揮できるもの。

OSなんて高尚なものじゃない。それを理解できるレベルにまで引きずり下ろして自分で再インストールすべし。

DAW:REAPER + Kontact6 + Sforzando

REAPERについては ⇒ こちらで解説

そしてSforzandoは、音源を構築するためのテキストファイル(.sfz)を読み込んで、DAW上で演奏するためのプラグインです。 現存する音源プレイヤーの中で最高峰、全DTMerに必須レベルのプラグインだと評します。無料であるし。。

Sforzando公式の詳細は⇒こちら


.sfz形式の音源は、メモ帳などのテキストエディタでシンプルに編集できるので、とても有用。 まぁ、これもKontact...とある企業の管理下に置かれた代替ソフトのほうが有名になりすぎて、影に隠れてしまったわけですが。。。

軽さという点と、自力で編集できるという手軽さにおいて、Sforzandoや.sfzの方が格段に優れている一方で、そう。製品開発者の利益を確保する面では、内部のデータ構成を秘匿したり、コピー防止機能を働かせたりしないと盗作や転売の恐れが在る。。。という理由から、そういった保護機能の充実するKontaktに軍配が上がったわけですね。。

ユーザーは、まさにKontakt音源の管理下でしか音を再生できず、本来自由だったはずの(.sfz形式のような)音源の応用性やカスタマイズの幅を失ってしまった。 そうして何処かで聞いたこと在るサウンドが、複数のアーティストの曲で共通して見られるような音、オリジナリティ・個性は何処へ??

もちろん、憧れの音を手軽に流用できるメリットもあるのですが。。


その音源を、サンプル再生の挙動を追う癖をつけたり、開発者の側に立ってなぜこの調整を施したか>?を理解し、最終的に自分なりに設定し直すことで、やはりサウンド一音一音の響きは変わる。意外と製品版の音源はその殆どが調整ザルだったりします。開発陣の背景を思えば致し方ない部分も在るのです。

このような大人の事情を理解した上で、今からの時代は自分なりのシステム構築の必要性を感じつつあるところです。