♪落ち葉の願い事
0/(秒)鮮明に、あぶりあがる灰と、厳かに鎮める樹木の、駆け抜ける水流の淀み。
見えることは、まず無い。
だからこそ、見えないからこそ、其処に留まることの出来る。
流れる。
生命の脈動を、感じる。
水。ひとくつめた、い。血が、流れ。壊れても、いつか。
感じた。
生命の息吹を。傍らで、通り過ぎていくのを。
風。ひどくはかな、い。吐息がつまり、つつも。きっとまだ。
切なく、脆く、空は。
甘さの他に、ちょっぴり愛おしいお日様。
記憶、たどる時。
桜の花は消えていて……
菊が、奇異に染まりゆく、幻灯のようにゆらめく。
これから、何をすればいい?
た、だみおく るだけでい いのかな。
あtお、kう。水源は遠く。
もう、巡らない。ほんのわずかに、それが残っていて。
「消えてしまいそうだ…」
ふわりと、風も無いのに溶けだした。
ひんやりとした午後に、やるせない大気に包まれて、
それは心だけでなく、魂までをも、やさしく包み込んで。
色褪せてゆく。
透明に、すうっとなぞられる、緑、赤。黄色。
輪郭を残して、感覚だけを捕らえる。
光が、突き抜けて。血とかいっぱい。どばーって。
それは消え去った。
樹木に宿る、新しい命を照らしながら。
ゆらゆらと、滅び行くその様を、生まれ変わるそのときまで、闇底にうずめて。
さようなら……