♪巡る箱庭

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見えてくることはない、唯呆然と。
光が、いくつもの光が、ぼんやりと浮かんで。
他には何も見えなくて……。
ゆらゆらと視界に入ってくるものを、ただ眺めた。

時折、耳元で風の囁く声が聞こえる。
何処からともなくやって来て、瞬く間に去って行く音。
静寂の中、何かの気配を乗せて、澄んだ空色に溶けだした……


その流れに身を任せて。
笛の音を微かに震わせた。
闇の世界を、様々な音色で彩るかのように。


新しい世界
だけどもちょっぴり懐かしい。

ココは巡る箱庭。
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