SFZ-VSTi on Linux ⇒ サウンドフォント専用サンプラーの導入

(2020.08.20執筆)


前回の記事でREAPERをインストールしましたが、付属音源なし。

そこで.sfz形式(サウンドフォント)の出番。この音源はWAVファイルとテキスト形式の.sfzファイルからなるシンプルな音源です。 手持ちにWAVサンプルがあれば、簡単に.sfzにして音源化でき、テキストエディタで管理できる点が強み。 ネット上では、有志の方々による様々な音源ファイルが多々アップされてて、誰でも参考に使わせてもらうことができます。

下準備に.sfz形式の音源を再生するVSTi(拡張プラグイン)を、まず導入します。

SFZ対応のVSTi(拡張プラグイン)

WindowsやMacであれば、高機能版の「Sforzando」をインストールすればOK。
Linuxでも使えるのですが、Windows用のVSTに対応させる.wineVSTブリッジの導入がやや面倒、一応必要な手順のヒントは書いてるので、余力が在れば挑戦してみてください。

Linuxの場合、最初は「SFZero-X」がおすすめです。
余計なホストを介さないので動作コストに優れます。

「SFZero-X」:Assets


Asettsの欄から、対応するバージョンをDL。
例えばLinuxMint19なら[SXZero-X-vst3-Ubuntu-18.04]を選んでダウンロードするといいです。

解凍したフォルダごと、任意のフォルダ(例:home/.config/REAPER/UsrPlugins/)に入れて、REAPERのプラグイン設定から読み込みます。 すると、VST3iのカテゴリにSFZero-xというプラグインが選べるようになってると思います。

sfzero-x


もしもREAPER(DAW)がSFZero-Xを読み込めない状態でしたら、システムに足りないパッケージが存在しています。 インターネットに繋いだ状態で、ターミナルから以下のコマンドを入力して、必要なパッケージをインストールしてください。
sudo apt-get -y install git pkg-config libfreetype6-dev libx11-dev libxinerama-dev libxrandr-dev libxcursor-dev mesa-common-dev libasound2-dev freeglut3-dev libxcomposite-dev libcurl4-gnutls-dev
(※SFZero-Xの注意書きより抜粋) sfzファイルをロードして音源を再生するまでを動画にしました。




REAPERで複数トラックにSFZを使うときの注意点

REAPERでSFZプラグインを複数使う時は、プラグイン一覧の右クリックから 「Run as Separatemode」を選ぶと良いそう。 もしくは「Buggy plugin compatibility mode」

sfzero-reaper


これをしないと複数トラック使用でエラーが起こるという情報を見ました。
今後のトラック制作で困らないために、頭の片隅に入れておきます。

参考
サウンドフォントを使用するためのVSTi(SFZ,SFZ+,Professional)
サウンドフォントを使う

おすすめの音源たち

さて、音源がないと色んな楽器の音が鳴らせない。
ということで、フリーでダウンロードできる選りすぐりの音源たちも載せてみる。



FreePatsは無料で扱えるサウンドフォント音源がいくつかあります。掘り出し物も(私も使ってるの幾つか)あります。
オーケストラ音源は、VSCO2のCEは無料の中では扱いやすいし楽器数もそこそこ。なお、此処でバラ売りしてるクロマチック打楽器系は即戦力クラスです()。
Piano in 162はフリーのピアノ音源の中では最高峰と思います(2021年現在)
DreamAudioToolsオルゴール・ハープは、フリーとは思えないほど素敵。
ldk1609 Violinは、ソロ・バイオリン音源の神です。ただし最初に音程のチューンを一音一音揃える必要が在る、慣れたら調整挑戦してみてね。

音源組むのは大変ですが。。曲作るなら一度は経験しといたほうがいいと思う(' '*)


次 ⇒ .SFZ音源の編集・作り方

SFZ音源・カスタマイズ設定項目

  1. SFZ-VSTi on Linux ⇒ サウンドフォント専用サンプラーの導入
  2. (例1:オルゴール音源を一から作る)
  3. (例2:ピアノ編・ベロシティレイヤー)
  4. (例3:ストリングス編・ダイナミクスレイヤー)