ピアノ音源を一から組み立てて得られた発見

出来上がっている音源をバラして一から組み立てるような人はいなさそうなので、ちょとばかり数奇な発見を書き留めます。参考になるかは分からない。

打鍵(ベロシティ)の強さと音量(-db)変化

おおよそlog()の変化。
直線的な変化じゃなく、打鍵が小さくなるほど音量が大幅に小さくなっていく。

という前提で組んだ方が演奏しやすい感じだ。
本物のピアノは。

電子キーボードは逆で、柔らかいタッチから徐々に大きくなる変化が増えていくイメージ。

収録の日付は、調律バランスと関係

夏場と冬場で、ピアノの調律は加減が変わる。同じように調律してたとしてもHzが微妙に変化する。

何ヶ月も渡って入念に収録されているピアノサンプルの場合、収録した日付のズレは頭の片隅に入れておいた方がいい。

例えば、今回ペダルレゾナンスと通常のサンプルは、別々の日に録られているかもしれない。
ペダル入りはピッチがやや下がり気味。
このままで良い?
それとも少しピッチ上方修正?

この点は「通る」案配で試すしかない。

ド、ファ、ソ

平均律でも、純正の整った響きに近い組み合わせ。

ド。ファ。
ソ。ド。

この鍵盤の配置とか音の比率で、オクターブ毎に調整していくと良い感じだった。

和音の響きが凄まじく良い。

高音になるほどピッチ↑
低音になるほどピッチ↓

これはピアノの構造上、ピアノ線の圧を左右バランスよくするためにこうなってる?

変化はわずか。
差を残す方がよいのか?
僅かに調律を施すべきか?

若干に抑える。

ハーフペダル

アンプエンベロープ?で、サスティンを0、ディケイタイムを数秒。

リペダル

ペダルの加減で、レゾナンス共鳴の音量を急激に下げたり元に戻したり。

スタッカート

短い音ほどリリースサンプルを強く。
サスティンが長いほどリリースは減少。

製品版は完璧ではない

一般的な製品版は、あくまでも万人向けの調整を目指しており、私の目指すところではない。

以上。


メルヘンフォーレストの担当BGM制作話

メルヘンフォーレストの発売日から早くも半年経ちました。

時の案内人からはBGMを4曲提供させていただいて、どれも思い入れ深い曲なので、制作秘話などを紹介したいなと、ブログに書いてみてます。

 
当時、私は制作環境を1から組み上げてる最中で

…ドレミの調律を独自に調整中
…初めてのDAW(Reaper)での制作
…外部プラグイン一切無し
…使える楽器がない、1音ずつ収録のwavファイルを組み立てる所から

 
という、とんでもない状況にて、ベストを尽くした納品だったと自分の中で。はい。何とか形に。

2ヵ月頂いた期間のうちの約半分が、何とか曲を作れる環境にする!という勢いでした。

全て独自のカスタム音源で、一つの楽器をまともに組み上げるのに下手したら1週間はかかるため、使う音だけに絞って。。厳選して、奏法を揃えて。
過去、最高に、1音1音と向き合って、間に合わせた奇跡の産物となりました(‘ ‘*)

普通にプロ作曲家さんからしたら有り得ない状況ですね。。。

 

。。。各曲目のこだわりどころなどを上げます

 

。星霊輪廻曲(第4層エントランス
この曲は、ずっとずっと時が停止していた世界、に囚われていた魂たちが、本来の時の流れに還れるように、と願いを込めて作りました。

これまで時の迷い人、と名乗ってた当時、この名前では満足にテーマに添えられない…と考え「時の案内人」に。勢いで銘を変えるに至ります。

新しく時の案内人になって、今までの古いdawや音源、ドレミの概念の一切を捨て、ほぼ全てが一新された、音を1から築き上げた初のBGM作品になります。

 
時の流れと共鳴するHz…定められた1音に、響き合うもう一つの音程、さらにもう一つの音程… それらの音が繋がりあって、時の旋律を刻んでいく。

それぞれの魂が本来の位置に立ち返るとき、世界は調和の響きを奏でる。

まだ深く閉ざされた暗闇、不安と喪失の悲しみが渦巻いてる中で、魂たちに少しずつ探索の道が開かれ、希望の光が差し込んでくるような、こないような…

相当な気合いの込めようを、この場面に託しました。

探索の拠点ということで聴いてる時間が長くなるため、できる限り聞き流せるように。音を抜く仕上げをして完成。

 
ちなみに竪琴はレテさんが弾いてるイメージです。途中のフルートはメルンちゃん。

 

。冒険の手引き(チュートリアル
当時の私に相応しいBGMだ~。
何しろ初めてのことだらけで、右往左往。初めて組んだフルート?の楽器もなんかこう音程がずれてるし…

という制作環境に、ぴったりハマりました(‘ ‘*)♪

メルンちゃんみたいにとにかく元気に演奏会したら良いんだ~!
っていう調整の新フルート。

そしてガイドしてくれる渡鳥銀河くんは、もうちょい真面目に音程を揃えて吹いた先輩フルートとして。

合わせてみました。
 

。。。後から聞いたら、メルンちゃんフルート(2巡目のフレーズ)の方が個性があって響くんですよね~。。

銀河くんーー!!
真面目に丁寧に話してるのに、こう、読み飛ばされたり報われなさそうな響きになってるのが、私は好きです。。

そうして、チュートリアル回を彩るBGMに仕上がってくれました。♪♪♪

 

。何を作ろうかな?
こちら!錬金調合シーンです!
アトリエ系やノーラと刻の工房のようなイメージが先にありましたが、それが地下ダンジョンの中に転移してしまった…!

今回、曲作るのに採用した音源たちは、たまたま空間的なSOUND(元々からエコーがかかってある)であったため、地下ダンジョンでの錬金風景がより表現できたのではないかなぁと考えます。

残響音の細やかな扱いまでは、まだdawの下準備が足らなかったのが心残り。

 
メルンちゃんの、何を作ろうかな?の心情を表すかのように、あれかな?これかな?って、メロディーが転調していくのを楽しみます。

なぉ、純正律。での転調。
珍しい仕上がりだろうなと密かに思いつつ。

錬金風景、上手くハマってくれたなら感無量です。

 

。おかえりなさいメルンちゃん(ダンジョンリザルト画面
他3曲に力を使い果たしたため、もう休憩しよう、次回また頑張ろう。って、さらっと作った曲になってしまいました。

この曲だけ、極端に脱力して作ったので、開発者さんから、はわわわわ。、じーーーー。

 
はい、。。
探索、制作、ゲーム作り。曲の仕上げ段階。
ものすごーく、ものすごーく、もう年月も置いてきぼりにされる勢いで、でたらめに大変な細かいバグの応酬で、この仕上げの段階というのがですね、得てして、終わりの見えない作業なわけですよ。。

探索が一見終わるじゃないですか。
そしたら、次はもっと励むぞ!!
というときと、

もうだめだ寝よ…
となるときと、二通りあると思われます。

私は迷わず後者を選択してしまいました。。。

 

たぶん、もう全てを使い果たしたのだと思われます。

もう頑張ったんだから、あとは温かいお風呂と、おいしい晩御飯と、くまさんのぬいぐるみ抱っこしながら、ゆっくり休んでね。と、自分たちを労うメッセージとして、〆の曲を書かせていただきました。

ご清聴ありがとうございました(‘ ‘*)


DTM音源を選ぶ基準

DTM音源を選ぶ基準

DAW付属音源とか、無料のkontaktとかsampletankとかマルチ音源の音を把握してる前提で、さぁこれから何の音源を足すか?

っていう選び方を、私なりの視点で。メモするよ。

色々なサンプル音源聴いてると、耳が鍛えられます… もう聴いて選ぶしかないんですけどね。。

試聴とか数こなすと、だいたい傾向掴めてきそう。

この音源は… こういう人たちが、こんな作品を作るイメージで、こういう演奏のさせ方で、1音1音のサンプルの組み合わせ方、設計概念がこうで、

あーややこしい。

技術的なことはどーでもいい。

音の演奏のさせ方。
どんな音を響かせてる??

それだけ。それだけ。

収録シーンを思い浮かべて。
その録音に、編集者がどのような手を加えてるかも見て。(最小限が望ましいが。
最後に開発者がどんな目的でサンプル音源を形にしたかも、汲み取ってみて。

その響きは自分のイメージする音にぴったり?

。。。。。。。。。。。。


制作環境の心機一転

割りとハードル下げたい人です。
こんにちは(。0 _ 0。)ノ

・ピアノ弾けなくても曲は作れる
・楽譜読めなくても曲は作れる
・付属音源だけでも曲は作れる
・メモリ4GBでも曲は作れる
・キーボード無くても曲は作れる

これまでの創作。曲作り。
なんか何かが無くても作れる意識でやってるみたいな感じでした。

〜があればもっと良い曲がとか、良い音がとか。足りない言い訳。
周りと比べだすとキリがなくなるので、自分なりに工夫しながら。工夫点に強みを見出しながら騙し騙し。

すっごーく制約の多い感じだったかも?
でも、何となくこれまでリリースしてきた曲は、そういった誰でも揃えられるような環境でやってきました。技術的にも貧弱で、音楽的なセンスも平凡なので。誰でも、たぶん。。。
 

そんなステータスで、どんなに時間かけてやても、くいっと素晴らしい音源の即興演奏には音の豊かさが敵わんので。微妙に鳴る時期もあるです。
無い音は生み出せない。それなりに元の良い音源データがあってこそ、曲が活きてくるというやつでしょうか。

 
決して、15年前のMIDI音源でも作品としては劣ってはないのだけどなぁ。。。
曲を描くスピードが、やっぱり既に洗練された音を使ってたら、断然速くなるよなぁ…

 
ピアノも弾けないので、初心者さんが弾くような簡単なメロディしか打ち込めないのも制約。
10何年やっていながら、近所の学生さんたちのピアノにすら付いていけない…
てか凄すぎるんですが、なんであんな皆弾けるんだ…

ぽかーん。。。

代わりに機械演算での演奏は身についたので、ふいふい。
波形をこうやってうねうねさせて、ってのは何となく。しかしてお遊びレベルで終わる。

 

格の違いを感じさせられます(o _ o。)
何か趣味の延長でしかやってなかったんだなぁとか。10何年も。ブランク抱えながら。

 
もうすでに、周りでは、すばらしいい神のような作曲者さんたちが、趣味の延長のようにやってるのに関わらず、神のような作品群を生み出しまくっている。短時間で、お仕事お忙しい中で。。。すごすぎじゃないでしょうか。。

 
制約を自分につけるのは、どうも。
周りがどんなに凄くても、自分に言い訳が成り立つからだったのだろうかと。
ちょと考えさせられました。

新しい音源が来て、PCも最新仕様になりました。
小さいながらもキーボードを鳴らせるようになりました。
ようやっと、皆さんと肩を並べて作曲できる環境。
言い訳の項目を全消去して、やっと人並みに作れる装いです。

 
はあぁああ。。。スタート地点までが。。念願。長かった。

改めて、まっすぐ曲作り始めていきます。
近々有料素材集もリリースします。これは今までの集大成みたいな作品集として。

よろしくおねがいします。


Komplete(12)音源 雑感

これまでLogicの標準音源で作ってた感覚から。
使用PCは、ThinkPad x270 i7 メモリ16GB ディスク500GB現在(1TBに変更予定)

まず音源のサイズに驚き。Komplete12Ultは500GB以上ある。
運用するには、PCのディスクが少なくとも1TBは必要で、バックアップまで含めると別にもう一つ大容量のディスクも用意しなければならない気がしてくる。

さらに演奏の際はすごーくサイズの大きい音声データ扱うので、メモリも相応要求する。
メモリ8GBでは不安。最低16GBは欲しい。

10年前の感覚だと、Logicの場合は標準でディスク30GBほどの音源が付いてます。
30GBでも様々なジャンルを網羅した楽器群が揃い、優秀なEXS24というサンプラー音源で、実際に弾いてるような演奏ができてました。
メモリも4GB(の内どれくらい消費してたか不明)で足りたし、ハードディスクも128GBで全然いけた。

それがおよそ10倍です。
相応のパソコン性能を用意しなければならん感覚。
いかにコストがかかり、相応のスペックを用意するか。
悩ましい〜音源、ultくんでした。

最初のPC選びで、性能は足りてるのか? 感覚で探りながらだった。苦労しました。

一度、windows内にインストールし、試し弾きをしました。
。。。なるほど。次元が違う。

これまでのLogicのサンプラー音源を使う時、鍵盤キー1個に対して1音。という形。
その1音を、どのように響かせるか…という部分に焦点が当たってた気がします。
MIDI譜面があり、その譜面を忠実に演奏する感覚。。

一方でKompleteのメインであるKontaktサンプラー。
この子は、各楽器に応じてパラメータ設定が柔軟にできて、この中だけで演奏形態を確立する感じが。
1キーに対し1音。。という部分に留まらず、演奏モードを変えてコードで弾いたり、1キーにフレーズを割り当てたり、同時押しで低音キーから高音キーまでをスライドするように弾いたり、って、とにかく演奏スタイルの幅が広い!
譜面は1音しかならしてないのに、それをサンプラー側の演奏形態を操作することで様々なアレンジになる。なるほど。さんぷらー

Loop素材を、このソフト内ですぐ使い分けられるように予め設定されてる、っていうのも、ものすごいことです。
従来であれば、この楽器の設定って、Loop素材を切り分けたり、自分でサンプリングしたり、各個人でやってるふうでしたよね。
たぶん、プロの方って、自分でこんなアレンジを作り出せるように設定してたんだろうな。。って背景。

面倒な設定を、1つのキーに割り当てて。その鍵盤一つで鳴らす!
すると、曲作る際にあれこれ技術的な難しいこと考えず、制作だけに集中できる感じ。
鳴らしたい音がそのままポンって出せるのは、!ものすごーーーーく素晴らしいことです。
すべでの音を譜面に打ち込む必要なんて無い! あんま音楽知識なくても、すばらしい楽曲ができるようになるでしょうです。

素晴らしいのは音源のみに留まらず、サポート面も。
公式のヘルプにて、様々なトラブルに対する解決策が用意されてます。
使うなら一度は読んでおきたい。

Komplete。
この音源じたいが、様々なジャンルのスペシャリストたちが創りあげた作品集で、音の集大成みたいなふうに感じました。
とても個人が太刀打ちできるようなものじゃない。素材集。

ピアノ音源だけで5個あり、中のパラメータ設定自由に弄れて、無限大にピアノの音を作り出せる。
そもそも500GBあるので、すべての音を網羅するとかじゃなくて、使う部分を、自分が大量にある中から引き出す感じ。
引き出した人が、そこを使える。存分に。簡単に。技術的な部分を飛び越えて、音楽を作ることに。楽しむことに、心を向けさせてくれる。

すごいですね。

Kontakt音源を使う上で、おそらく重要な点はメモリ管理。

如何にメモリを節約するか。。。
16GBあるうち、16GBまるまる全て音源に使えるわけじゃないです。
元々のパソコンを動かすためのシステム領域。。windowsやMacで約2GBは、別に確保しなければなりません。あとメモリ自体に確保領域が、だいたい0.5GB分くらいは。。
とすると、満足に使えるのは… 10なんGBくらい?

パソコンの初期設定で、ムダなパフォーマンスを削るというのが重要だと感じます。

Windows10高速化 自分で行う初期設定・カスタマイズ
 

あと他のアプリ。。ネットブラウザとか動画とか、立ち上げてると、さらにメモリ食うので、
ホントに、製作時はこれ一つに集中させておきたい感じです。

その為に、ちょと面倒かもなんですが、元々のOSをLinux mintに入れ替えました。
これはシステム稼働にせいぜい0.5GBしか使わないから、残りの多くのメモリを音源に割り当てることができる。
うまく行けばね。。。ただし、KompleteはLinux非対応で、サポート対象外。

Linux に KompletUltって、もはや万人が手を出せる状況ではないんですが。。。
相当打ちのめされますね。。。

製品側が対応する夢、いつかLinuxが主流になる時代を見るなら、ぜひとも。といいたい所。

まぁ無理なら、普通にWindowsとかMacでOKです。
お金出せばメモリ64GBとからくらくですし。(小さなノートPCでは現状16GBが限界だけど)

あと使ってる人達の感覚を思うに。
500GBをどう運用するかっていう、あんま音楽と関係ないところでセンスが問われそうなふうでした。

どうでしょうUltくん。
うちでの制作環境はお気に召したでしょうか?