創造の力を磨く(7)-バイオリンとの触れ合いから学ぶ-

バイオリンとの触れ合いから学ぶ-


バイオリンを触ってて思った。
そうか、音階に境界線はないのだと。
音楽作品は、ドレミから始まると錯覚していた。

そーじゃなかった。
バイオリンを初めて手に取る赤ちゃんが、大人が音を鳴らしてる様子を見て
どうやったら、こういう音が出せるのだろう。

不思議に思いながら、触って見るはずなんだ。
赤ちゃんに、音階なんて概念はない。
ただ、触って、鳴らして、発見していく。


1番太い糸を擦ったら、ぶぉおおんって音が出たよ。
2番めの糸を擦ったら、くぉおおんって高い音になったよ。
3番めの細い糸を擦ったら、くぅういいんってもっと高い音になったよ
4番めのとても細い糸は、きいいぃいんって、とっっても高い音がでたよ。


すごいね。すごいね。

ぶぉおんん、くぉおおん、くぃいいいん。きいいぃいん!

もっともっと。


ぶぉおんん、ぶぉおんん、くぉおおん、くぃいいいん。きいいぃいん!



きいいぃいん!きいいぃいん!きいいぃいん!


くぃいいいん。


・・・・



ふみゅー・


4つの音しか出ないの(o _ o。)


でも、大人たちはどうしてあんなに沢山の音が出せるんだろう。



じーーーーーー


観察してみる。


演奏者さんを観察してみる・
バイオリンさんを観察してみる

・・・





左手は何をやってるんだろう?

張ってる糸を抑えている?



試しに抑えながら弦を震わせる。

きぃきぃい!!


へ、変な音が出た!!???

も、もう一回! 抑えながら。・・


きゅぃい〜〜



むむむ・・・

そうか、糸を抑えると音がちょっと高くなるんだ。

押さえる位置をずらす。音の高さが変化していく。


きゅううーぃいいいくぅうおおおういいい。。。。



すごーー(' '*)


うむ、ずらしながらどんどん鳴らすぞ。

きゅうーーーぅいk!!!いぃいぃおいいけうおお



あ、途中で突っかかる。抑えながらやるとちょと難しい。
でも面白いね。いろんな音が出るね。もっと沢山の音鳴らすね。
2弦同時ね。もっとね。たくさんたくさん。


きゅいっくぃい!くぃいいん!



こんな感じで、バイオリンと対話していくのかなと思いました。


ああ、最初はドレミとか全然必要ないじゃないか。
この理念ごと取っ払って白紙の状態から。初心に還る必要があったのです



そう、音に境界線はない。
連続した音が、途切れること無く続いていく。

バイオリンに学ぶ音の感覚。
自らの身体と同様に、自在に動かせるまでは慣れと試行錯誤。
音の想像を体現する意志が、バイオリンの感覚を呼び覚ましていく。


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