物語は目的があって初めて動く

目的があって物語は動く。そんなふうに感じた本日。

勇者物語が物語として動くのは魔王の存在があってこそで。
魔王を倒す!という明確な目的を、魔王は勇者に与えている。
魔王の存在が、勇者に物語をもたらしている。

もし魔王が居なかったら、勇者の物語は生まれなかった。
勇者は今日も平和に暮らしました。終…

 
こんな全部が全部、アクを取り除くことを目的にする必要はなくて。
 
理想を追い求める、道を極める、知らない場所を探検する。
この世の謎を解く、大切なモノを見つける。

いろんな目的が、人生にはあると思う。
登場人物たちは、そういった何らかの目的をもって舞台の上に立っている。
もし目的が無い(見えない)存在は、舞台の操り人形になる。いわゆるモブキャラ。

 
何のために生きるのか?
何のためにそこにいるのか?
何のためにそのような行動をとるのか?

 
目的ある人が舞台役者
目的ない人はお人形。

 

お人形の物語は、茶番というのかもしれない。
誰かの都合のいいように動かされるから。
そこに物語性はなく、流れの描写にしかならないかもしれない。

もしくは、風景画のような文章。
過去に、そういうのを書いたことがある。

 

例えば詩は、情景画に近いものもある。
その時の感情を描写している。
目的ははっきりしない。

でも其処には、共感するものを感じることはある。

 

それらを組み合わせると、良いのかもしれない。
意志のある存在と、舞台背景の描写があわさって、物語が再現される。


木彫りの熊

夢の中で、過去のレールに乗っていた。電車。
故郷から遠く離れて、海を越えて電車で旅した「過去」

四東もごちゃまぜの駅。
帰り道はどこかに続いている。
そんな過去の夢。

 
過去のレールを辿って行くと、途中で線路が途切れていることに気づく。普通の道に続いている。
もう今では使われなくなったのか、駅は無人で使われてない。封鎖されてる。周りは緑で囲まれて。

でも、過去の電車は其処から出発しようとしていた。
線路が途切れているのに。これは、もとある線路の場所に戻す必要がある。

そこで線路の分かれ道を調べて、順路を戻そうとした。
でも、予測したルートが間違っていた。道に投げ出されてしまう電車。
いったん戻らなければ、修正するのが大変。

 

電車は、定められたレールの上を走り続けるだけなんだなって思った。
その時は、レールの上に戻さなければならないと思ってた。でも投げ出されてもきちんと走ることができるんだなと。

路面電車? 路面電車。

 

その場所を抜けて、小さいころ良く着ていた図書館の近くに飛んだ。
2階から見える景色は、都会のビルと大きな淀んだ色の池、
その池の見晴台に、木彫のオブジェが立っていた。

最初は木のオブジェと思ってたら、よく見るとその1塊の木に、何種類化の動物の姿が模られていた。

木彫りの熊。。。他に雌ライオン、狸? そして猿もいる。
過去の時代に彫られたものだそうだ。こんな大きな木を、さも自然な杢目のように掘り当てるとは。
そう、木をくりぬいた幹の中身が見えてなくて、漆黒色に、そのまま幹の色で型どられていたから。

「これはどうしてココにあるんだろう? なにか知ってる?」

 
2階にいる、昔一緒だった知り合いの同級生に訪ねてみた。

「昔からココにあるんだよ。あの木彫は、そういうものなんだなって思うよ」

ふーーーん。。。

 

ぱっと見はただの木の幹なのに、ああやってよくよく見たら動物たちの姿。
なんでかなーとか思ってた。

なんとなく鎌倉から室町時代の感じがした。

んー、脱線脱線。

 

そういや昨日はこの場所で待ち合わせをしてたんだ。
古くからの友人と。

でも場所が曖昧だったのか、移動手段の自転車を置いていた場所が。。
おかげで、合流してタクシーで待ち合わせの場所に向かった後、自転車をとりに戻らなくちゃいけなかった。

だいぶ荒っぽい運転だったなぁ、たくしーさん。
早く付いたし、早く降りたかったからお釣りもらわず直ぐ降りたよ。

「おつりはいいです」
「はいよ」

Tくんとは、自転車と空とでうちの自転車の場所まで戻っていった。
ちょうど図書館のあるあたり。

そこから街に遊びに行こうと思ってた。電車で?

そうだ。図書館の辺には駅があった。その駅のイメージがちょうど夢に反映されてるかのようだ。
現実ではその駅からはつながってないはずの県外にも、たしかルートが繋がってたんだ。

その駅から街にも行けた。
その駅から県外にも行けた。
その駅から田舎にも行けた。

その駅には図書館がある。

2階から見える風景に、木彫りの熊の動物たち。
そこから池と都会のビルが絵画のように写っている。葛飾北斎の絵に似てた。

あの駅は、過去に使われていた線路のルートに繋がっている。
過去のれーるから、あの駅に向かおうとしたところで脱線した。
それは、先のルートを予測だけでよく確かめもせずに進もうとしたからだ。

修正は大変だった。いったん戻らなければいけない。

 

戻ったら、
次。駅。
図書館。
木彫りの熊。
古くからの友人。
タクシーの暴走。

空飛ぶ練習。街のショッピングモールを空で駆け抜けていた過去の夢。
空は、自分の意志で飛べる部分と、風に流される部分とある。でも幾分早い。
確実に行くときは、極力地に足をつけて移動している。スピードは遅いが。

 

過去バラバラに見た3日分くらいの総集編、
夢は、それを見た時に過去の情景まで思い起こさせる。

みたい。


書はパズル

書はなんのために存在するのか。
記録、記録書。作者の念が籠ったもの。
意図があって生まれてきた。

それは何のために書かれたのか。
読む人は、それを解読しようとする。
他人の思考回路を借りることで、自分の糧とするために。

けして、ほんの内容に頷くだけではない。
書はパズル、そこに込められた真意を解読するんだ。

 
書の書かれた背景を読み解こうとしない人は、内容に飲み込まれるという。
内容に飲み込まれると、著者の意のままになってしまう場合もある。

教科書的位置づけの本がいい例。
 

古くからよく読まれる本の一部を注意して読めば、それが理解できた。
本は内容ではない、書かれた意図を読む必要がある。それを教えてくれたのだった。